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腰痛|自覚症状の男性1位、女性2位

目次

腰痛とは

腰痛は、腰部やその周辺に感じる痛みを指します。多くの人が一生のうちに少なくとも一度は経験するであろう、一般的な健康問題です。腰痛はさまざまな原因によって引き起こされることがあり、日常生活や仕事において重大な影響を与える可能性があります。

厚生労働省の性別にみた有訴者率の上位5症状(複数回答)(自覚症状は何がありますかという質問に対する回答)によると、腰痛は男性で1位、女性は2位となっています。

腰痛の一般的な症状

腰痛には痛み・鈍痛(重い)・しびれといった症状があります。

  • 腰部の痛み
  • 腰からお尻や太ももにかけての痛み・鈍痛
  • 下肢のしびれ

これらの症状が長期間続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、医師の診断を受けることをおすすめします。

病院を受診すべき腰痛
  • じっとしていても痛む
  • 歩行中に脚が痛くなり、頻繁に休憩が必要
  • 脚がしびれる

腰痛の主な原因

  • 不良姿勢
  • 腰部の筋肉や靭帯の損傷
  • 椎間板の変性
  • 骨の変形
  • 神経の圧迫
  • 内臓疾患からの関連痛
  • 心因性腰痛

1.不良姿勢

腰椎の湾曲が強まった状態の反り腰や、骨盤が前へ出ているスウェイバック姿勢などがあります。
こういった不良姿勢は股関節が適切に働いていないため、腰の負担が増えて腰痛を起こしやすくなります。

反り腰
スウェイバック

2.腰部の筋肉や靭帯の損傷

腰部の筋肉や靭帯の損傷とは、急な動作や重い物の持ち上げ、スポーツなどの急激な外力によるケガです。

ギックリ腰

3.椎間板の変性

椎間板は、脊椎の骨同士の間に存在するクッションの役割を果たしています。
腰椎椎間板ヘルニアなどの椎間板の変性は、腰痛の一因となることがあります。
椎間板の変性は加齢によって進行する場合があり、過度な負荷や怪我によっても引き起こされることがあります。

椎間板ヘルニア

4.骨の変形

変形性腰椎症骨粗鬆症は、加齢や負荷のかかりすぎなどによる骨そのものの変形です。

5.神経の圧迫

脊柱管狭窄症腰椎椎間板ヘルニアなどで神経が圧迫されることがあり、腰痛全体の10%を占めています。
神経の圧迫による腰痛は、脚のしびれや放散痛といった症状が現れることがあります。

坐骨神経痛

6.内臓疾患からの関連痛

尿路結石などの腎臓系疾患や、子宮筋腫などの婦人科系疾患、腹部大動脈瘤などの血管系疾患といった内臓や血管系の疾患などが腰痛の原因となることがあります。

7.心因性腰痛

ストレスや心理的な要因も腰痛を引き起こすことがあります。

「厚生労働省 職場における腰痛予防対策指針の改訂及びその普及に関する検討会報告書」によると、「腰痛は月曜日が多い」というデータがあり、休み明けの仕事が憂鬱であるとも読み取ることができます。

腰痛の予防法

同じ姿勢を長時間続けない

座り続けると血流速度が下がるというデータがあります。

座っている時間血流速度
5分-5%
30分-70%

座っている姿勢も大事ではありますが、良い姿勢だとしても座りっぱなしでは血流が悪くなることに変わりはありません。

スマートウォッチや活動量計には、「座りすぎアラート」機能のあるものもあります。
GoogleのFit bitというシリーズでは、毎時00分~50分の間に250歩の歩行がない場合に振動で知らせてくれます。

そして、250歩ただ歩くよりもステッパーや踏み台昇降運動がおすすめです。

適切な体重の維持

腹部は脂肪がつきやすく、それだけで腰が反ってしまいます。
「食べすぎているわけではないのに太ってしまう」という場合、活動量が足りていない可能性があります。1日7,000歩以上は歩きましょう。

股関節を使う

例えば前かがみになる場合、腰に負担をかけないようにするためには腰を曲げるのではなく、上半身をまっすぐの状態で股関節を曲げましょう。このような動作をヒップヒンジと言います。

ヒップヒンジ

腰痛の治療法

腰痛の治療法は、痛みの程度や原因によって異なります。軽度の腰痛は自宅でのケアや生活習慣の改善によって改善することができますが、重度の腰痛や症状が長期間続く場合は医療的な治療が必要となることがあります。

自宅でのケア

軽度の腰痛の場合は、自宅でのケアが有効です。

手段目的
カイロを貼る温熱効果による血流改善
マッサージガンマッサージの代替
フォームローラーマッサージの代替・エクササイズ
股関節のストレッチ腰の負担減少

骨盤ベルト

ベルトで閉める位置は骨盤上部です。
この位置で固定することにより股関節を安定させる効果があるため、腰への負担を減らすことができます。

骨盤ベルトの位置
ベルトの上端がへそから指3本分下

そのため、チャンピオンベルトのような幅広タイプよりも細身のベルトがおすすめです。

腰痛を軽減するエクササイズ

腰痛を軽減するためには、適切なエクササイズを取り入れることが重要です。以下にいくつかのエクササイズの例をご紹介します。

股関節周りのストレッチ

股関節周りのストレッチは、腰部への負担を減らすための基本的なエクササイズです。以下の手順で行いましょう。

おしりのストレッチ

イスに座り、片脚の外くるぶしをもう片方のももに乗せます。上半身をまっすぐにしたまま、股関節を軸に前傾します。

梨状筋周辺ストレッチ
梨状筋周辺ストレッチ
裏もものストレッチ

四つん這いから、片脚を前へ出します。前側の脚のかかとを支点としておしりを後方へ引きます。

ハムストリングスストレッチ
ハムストリングスストレッチ

これらのエクササイズを継続的に行うことで、腰痛の軽減や予防に効果があります。ただし、正しいフォームで行うことが重要です。自身の柔軟性や痛みの状態に合わせて行いましょう。

睡眠時に必要な腰痛の予防環境

適切な寝返りのできる睡眠環境の確保

寝返りのできるスペースを確保しましょう。家族やペットと同じ布団で寝ている場合などは寝返りが十分にできないため、長時間同じ姿勢を強いられることになります。

マットレスの硬さは寝返りのしやすさに影響するため、やや硬めを選びましょう。
柔らかいマットレスは沈み込む分、筋力が必要になるため寝返りがしにくくなります。

枕は高さや硬さよりも違和感の無さ・寝心地の良さを優先しましょう。

必要な睡眠環境理由
スペースの確保寝返り
硬めのマットレス寝返りのしやすさ
違和感のない枕快適性
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