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肩こりのメカニズム

目次

肩こりまでの5段階

東京医科大学の研究によると、筋緊張→筋疎血→痛み物質の発生→痛み物質の蓄積→筋肉の痛み→筋緊張(以下ループ)という肩こりのメカニズムが発表されています。

筋肉の緊張が、筋内を走る血管を圧迫して血流障害は発生します。血流の流れが悪くなると、筋肉に行くべき酸素の量が減少したり、乳酸などの疲労物質が蓄積してしまいます。それらによって発生した筋肉痛が新たな筋緊張を発生させて悪循環が形成されます。

https://tmuortho.net/sekitsuiblog/katakori/

1.筋緊張|筋肉が収縮した状態

筋緊張とは筋肉が収縮し、縮んだ状態のことです。

人間の身体が動く際、筋肉を収縮させることで関節を曲げています。筋肉が縮むと関節が動き、ゆるめば元の位置に戻ります。
しかし、長時間の同じ姿勢や、誤った身体の使い方などが原因で筋肉が縮んだまま戻らないということが容易に起きてしまいます。

例えば、座りっぱなしで立ち上がったらひざが伸びないなどの経験は日常でおこりやすい現象です。これは裏ももの筋緊張が起きています。

2.筋疎血|筋肉への血流量が減少すること

筋疎血とは筋肉への血流量が減少することで筋緊張により血管が圧迫されて血行が悪くなっている状態で、筋ポンプ作用が働かなくなります。

血行不良

3.痛み物質の発生

痛み物質の蓄積というのは、血流悪化により発痛物質が生まれるということです。
代表的な発痛物質にはブラジキニン、セロトニン、ヒスタミン、アセチルコリンなどがありますが、それらは硬くなった筋肉による神経の圧迫、血行不良で蓄積した老廃物による神経の圧迫で生成されます。

4.痛み物質の蓄積

発痛物質が生まれた段階ではまだ「肩こり」とは言えません。
このまま同じ姿勢が続くと発痛物質は徐々に蓄積していきます。

5.筋肉の痛み|肩こり

痛み物質の蓄積により筋肉の痛み=肩こりを自覚するようになります。

肩こりのメカニズム

肩こりを予防

肩こりを予防するにはいくつかのポイントがあります。

  • 1日にトータル8,000歩
  • 呼吸|5秒吸って10秒吐く
  • 胸は張らない|背骨の軸を上に引っ張る

運動不足のラインは1日8,000歩

一般的に、座っている時間が8時間を超えるとさまざまな健康リスクが上昇すると言われています。運動不足にならない生活として、1日トータル8,000歩を目標にしましょう。

厚生労働省”健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(案)「健康日本 21(第三次)」 身体活動・運動分野に関する目標指標”によると、20〜64歳は1日60分以上の歩行(8,000歩)またはそれと同等以上の強度の身体活動、65歳以上は1日40分以上の歩行(6,000歩)またはそれと同等以上の強度の身体活動を身体活動・運動の推奨事項として挙げています。

「健康づくりのための身体活動基準 2013」を見直し、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」を策定した。
今回の検討のとりまとめは、「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する」

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001171393.pdf

呼吸|5秒吸って10秒吐く

呼吸で使われるメインの筋肉は横隔膜です。

肺には筋肉がないので自力で動くことができません。呼吸筋と呼ばれる筋肉たちが働くことで肺への空気供給を担っています。

吸うときは横隔膜が収縮して下がり、肺が膨らみます。
吐くときは横隔膜が弛緩して上がり、肺が縮みます。

呼吸と横隔膜

息を吐き切る際、補助筋として腹筋が機能します。
しかし、腹筋が使えないと体幹の代わりに首や胸の筋肉が呼吸の補助をするため肩こりにつながってしまいます。

肩こりで悩んでいる方の多くは呼吸が浅いことに加えて吐き切ることが苦手です。息を吐き切ることで腹筋が使われ体幹を安定させることができます。少なくとも5秒吸って10秒吐けるようにしましょう。

胸は張らない|背骨の軸を上方向へ引っ張る

胸を張って背筋を伸ばそうとすると腰が反ってしまいます。

猫背が胸を張ると反り腰になる

背骨のを上へ伸ばしましょう。

軸の伸長で猫背改善
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