腰椎の生理的湾曲である前弯が減少した姿勢のことで、「フラット=平ら」、「バック=腰」を意味しています。
フラットバック姿勢の外見上の特徴
- 壁に背をつけて立ったとき、壁と腰の間の隙間が手のひら1枚分以下
- 立ち姿勢で頭が前へ出ている、ひざが曲がっている
- 骨盤が後傾している
- おしりが垂れ下がって見える

フラットバック姿勢の原因
- 腰椎周辺のインナーマッスルが弱い
- 腰椎自体の可動性が乏しい
- 腸腰筋が弱い
- 腹筋・腹直筋・ハムストリングスが硬い

フラットバック姿勢による影響
- ギックリ腰を起こしやすい
- 腰椎椎間板ヘルニアを誘発しやすい
1.ギックリ腰を起こしやすい
脊椎の弯曲がバネの働きをすることでクッションの役割をし、重力による衝撃を和らげています。
しかし、弯曲が減少していると衝撃吸収力が失われるため痛めやすくなり、ギックリ腰を起こしやすくなります。
2.腰椎椎間板ヘルニアを誘発しやすい
ヘルニアとは「はみ出す」という意味で、「椎間板がはみ出た状態」を指します。
フラットバック姿勢は本来あるはずの腰椎の弯曲が減少しており、多段ハンバーガーの具が押し出されるように椎間板が後方へはみ出しやすくなる=腰椎椎間板ヘルニアを誘発しやすいと言えます。

フラットバック姿勢への対策
腰椎と骨盤の柔軟性を目標に修正していきます。
(既往歴・現病歴にヘルニアがある場合は注意が必要)
腰椎を1つずつ動かす分離運動、骨盤の前後傾エクササイズ、股関節の柔軟性を高めるためのほぐしとストレッチがメインになります。