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骨盤の「矯正」と「調整」は意味が違うので注意

骨盤は左右の寛骨・仙骨・尾骨で構成される

骨盤の骨は寛骨・仙骨・尾骨で構成されており、恥骨結合・仙腸関節・靭帯で結合しています。

・恥骨結合:恥骨間円板で結合され、上恥骨靱帯と恥骨弓靱帯で補強

・仙腸関節:線維軟骨と強靭な関節包で覆われている(前・骨間・後仙腸靱帯により補強+腸腰靭帯・仙結節靭帯・仙棘靭帯で間接的に補強)

恥骨結合と仙腸関節のイラスト

骨盤の「矯正」

前述のように、骨盤は前方が恥骨結合、後方が仙腸関節で靱帯結合しています。
その結合部分の傾きやねじれを永続的に左右対称にしましょうというのが一般的な骨盤矯正のニュアンスです。

骨盤の靱帯強度と骨盤矯正

しかし、骨盤は強力に結合しています。例を挙げると、断裂しやすい靭帯のひとつである膝の前十字靭帯の耐久強度は1800N(180kg/㎡)です。

骨盤に付着した靭帯は太さ・厚みがあることから、前十字靭帯よりもはるかに強度があります。

それぞれの骨は靭帯で強固に固定されているため、交通事故や高所からの落下などの強い外力がかかって始めて動くレベルなので骨盤を人力で動かしての矯正は不可能です。

矯正といえば歯並びを直す「歯列矯正」が一般的ですが、部分矯正で6ヶ月、全体は3年が目安のようです。

毎日固定してその期間がかかることを考えると、骨盤矯正も相応の期間がかかると考えるべきです。

産後の骨盤矯正

開いた骨盤のイラスト

出産時にはリラキシンというホルモンが分泌され、恥骨結合が緩んで産道が広がりやすくなります。

その恥骨結合の緩みはホルモンの影響による一時的な状態なので、自然と戻ります。

ただし、活動量の低下に伴って骨盤底筋群筋力も減少しますので、骨盤矯正よりもエクササイズが有効と考えるのが妥当です。

また、産後は腰痛になりやすいですが、子育てという生活環境の変化によるものと考えるのが自然でしょう。

抱っこのときは赤ちゃんを骨盤にのせて状態を反らすスウェイバック姿勢になりやすいですし、身体の正面よりも左右どちらかに寄せた抱き方、さらに左右の抱きやすい側に偏るので左右の高さも傾いてきます。

ではなぜ骨盤が傾くのか

片脚への荷重、足を組む、ほかの痛む部分をかばった歩き方など体の使い方の不均衡により、使う筋肉と使わない筋肉が混在するため筋肉に引っ張られて骨盤は容易に傾きます。

傾いた骨盤のイラスト

ねじれた骨盤のイラスト

体の使い方を修正すれば骨盤も調整される

筋肉の引っ張り加減に左右差・前後差があるから骨盤が歪んでくるのです。

硬い筋肉を緩めて、弱い筋肉を鍛えればその差がなくなり、骨盤は真っ直ぐになってきます。

極端な話、マッサージだけである程度修正されます。

しかし、日常動作のクセを直していかなければ数日で戻ってしまいますので、「股関節の動きの左右差」「歩き方のクセ」など使い方のクセを修正し、必要な筋力と柔軟性により骨盤は調整することができます。