上履きの基本性能は私が子どもの頃からずっと同じで、靴として最低限の機能しか有してないなというのは当時から漠然と感じていました。
上履きが姿勢に与えるであろう問題点が3つあります。
学校の上履き|構造から考えられる3つの問題
- ヒールカウンターが柔らかすぎる
- インソールがフラット
- クッション性がない
1.ヒールカウンターが柔らかすぎる
ヒールカウンターとは踵の後面を支えるパーツのことです。
上履きのヒールカウンターは芯材が入っていないため柔らかく容易に踏みつけることができるので、ついヒールカウンターを踏み潰してスリッパ状態での使い方をしてしまいます。
そのため踵を擦った歩き方になりスウェイバック姿勢、猫背、O脚になりやすいと考えられます。
また、踵がホールドされていないため距踵関節が不安定です。捻挫をしやすく、オーバープロネーション、アンダープロネーション、O脚やX脚などの不良姿勢につながります。
さらにフィット性の調整ができず脱げやすいので運動には全く適していません。
2.インソールがフラット
インソールがフラットでアーチサポートがないため舟状骨や立方骨が落ち込みやすく、扁平足、外反母趾、内反小趾、オーバープロネーション、アンダープロネーション、ニーイン、O脚、X脚になりやすいと言えます。
3.クッション性がない
アウトソールの厚みがなくクッション性がないため、上履きでの運動はおすすめできません。
体育館シューズはまだマシですが、不十分です。
昔は木製の床で木のしなりがクッション性を生み出していましたが、現代の校舎の床はコンクリートの上に床材を敷いただけで床自体が硬いため体に伝わる衝撃がダイレクトです。
上履きが姿勢に与える影響
上履きの構造から考えられる問題による姿勢に与える影響をまとめるとこのようになります。
- 猫背
- 反り腰、スウェイバック姿勢
- O脚、X脚
- ニーイン
- オーバープロネーション、アンダープロネーション
- 扁平足
- 外反母趾、内反小趾
上履きによる影響を減らすために必要なこと2つ
- ジャストサイズを履く
- 踵を踏まない
- ケチらない
1.ジャストサイズを履く
成長を見越して大きめサイズを購入することが多いですが、子どもの成長は著しいです。半年に1回はサイズ測定し、実寸+0.5cmを選びましょう。
サイズ | 状態 | 影響 |
---|---|---|
大きめ | 脱げやすい | 浮き指 扁平足 |
小さめ | きつい 痛い 歩きにくい | 外反母趾 内反小趾 靴ずれ |
2.踵を踏まない
踵を踏んでしまうと親指に荷重できなくなり、適切な重心移動ができなくなるので全身の不良姿勢につながります。
ロッカーファンクション(踵・足首・母指球の3段階荷重)が働かなくなるため徐々に足首の関節が硬くなり、踵を地面につけてしゃがめなくなることにもつながります。
3.ケチらない
新学期や行事などを待つことなく、成長してサイズが変わったら0.5cm刻みで買い替えましょう。
メリットの方が大きく上回ります。