長さが半分ほどの草履(ぞうり)を足半(あしなか)といいます。
足の指を効率的に使える構造のため、足の冷え・外反母趾・内反小趾・巻爪など足のトラブルで悩んでいる方におすすめの室内履きです。
足半とは
足半は鎌倉時代から一般的な履物として普及した草履の一種で、織田信長も愛用したといわれています。信長は浅倉氏との合戦にて裸足で活躍した武将、兼松正吉に恩賞として足半を与えていた記録があります(名古屋市指定文化財として秀吉清正記念館に現存)。
また、上野公園にある西郷隆盛像も足半を履いています。
草履(ぞうり)・草鞋(わらじ)・足半(あしなか)の違い
草履(ぞうり)は現代のスリッパにあたります。
台所からトイレに行く途中の土間など、極めて短い距離で使用します。
草鞋(わらじ)の役割はスニーカーです。
足首まで縄を巻きつけるので脱げづらく、長距離移動に適しています。
脱着に時間がかかるので、頻繁に脱ぎ履きをするような短い距離の移動には適していません。
足半(あしなか)はスパイクのような特徴があります。
足趾がはみ出ていて土踏まずがフリーなため足部の筋肉を最大限に使うことができ、瞬発性に優れています。
畑仕事や合戦で使われていたようです。
履物 | サイズ | 脱着 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|---|---|
草履(ぞうり) | ふつう | 履きやすい 脱ぎやすい | 超短距離 (スリッパ) | |
草鞋(わらじ) | ふつう | 足首まで固定 足にフィット | 長距離 (スニーカー) | |
足半(あしなか) | 半分の長さ | 指先・踵は地面に接地 瞬発性に優れる | 短距離 (スパイク) |
足半の効果
足半を履くことで足趾が使えるようになり足部の筋肉が強化され、足趾由来の様々なトラブル解消が期待できます。
- 外反母趾・内反小趾
- 扁平足
- 浮き指・巻爪
- 魚の目・タコ
- 足底腱膜炎
- 脚のむくみ・冷え
- 歩き方
- 反り腰・猫背・O脚・X脚などの不良姿勢
足部の筋肉は4層構造
足部の筋肉は4層構造で、足趾は細かい動きができる構造です。
しかし現代の環境では地面が整備され、靴は進化し、4層ある内在筋を使う機会は日常生活ではあまりありません。
そして外反母趾・内反小趾・扁平足・浮き指、これらは足部の内在筋を使えていないために起こる足のトラブルです。
それら足のトラブルは歩き方を不自然にし、カラダのあちこちに負担を与えて不良姿勢などのさらなる影響を及ぼしていきます。
そういった悩みがあり、足でグーチョキパーができないとしたら、足部の内在筋が働いていないことが根本原因かもしれません。
足半の選びかた
- 長さは10cm~11cm
- 踵部分が高くないもの
1.長さは10cm~11cm
長さは10cm~11cmで、縁が舟状骨の下にくるものを選びましょう。
内側縦アーチ(土踏まず)の頂点にくる舟状骨を支えます。
2.厚みは2cm以下
ダイエットサンダルのように踵が浮いてしまうほどの厚みがあると、下腿三頭筋のトレーニングになってしまいます。
足部の内在筋を使えるようにするのが目的なので、踵が床に接地できる2cm以下の厚みのものを選択します。
ネットで買うなら
長さ・厚みが適合している足半を販売しているのは大手通販サイトではAmazonのみ。商品も1種類しかありません。
【足半屋】さんの足半草履はNHKで取り上げられたこともあるようです。
材質は竹。
メルカリなどのフリマサイト
買ってみました。洗えるというのは大きなアドバンテージです。
手作りで布製のものが1,000円~2,000円ほどでたくさん出品されています。
2種類買ってみました。
11cmの足半:数日はよかった。足裏にある結び目が荷重時に痛いこと、滑りやすいことなどの理由で1週間で使用中止。本体が1ヶ月もちそうもない。
15cmの足半:縁が後方までくるため歩くと踵が浮いてしまう。
1週間使用し、全体がゆるんできたことと、洗ったらほつれてきたので廃棄。
1ヶ月もたないと思われる。
洗える素材で耐久性もありそうな #ASHINAKA 02
GRIP DROPさんの #ASHINAKA 02 はEVA素材なので洗えて清潔、耐久性がありそうです。
3,485円(本体3,300円+送料185円)。
買ってみました。非常にいいですね!布製で感じたデメリットをすべて克服(?)しています。
ヒモはゴム製ですが交換できるようになっています。
サイズはS・M・Lの3種類ですが、本体は同サイズで違いはヒモの長さということです。
足半の使いかた
- 指先は曲げて踵は床につける
- 歩き方は「抜き足差し足」
- 時間は1日10分程度、慣れたら徐々に時間を伸ばす
1.指先は曲げて踵は床につける
足半というのは指が縁よりも出るように設計されています。
指は5本とも縁をつかむよう曲げます。ギュッと握り込む必要はありません。
2.歩き方は「抜き足差し足」
歩き方は「抜き足差し足」をイメージし、足裏全体でやさしく着地します。意識的に足趾を曲げたり膝を伸ばしきる必要はありません。
3.時間は1日10分程度、慣れてきたら徐々に時間を伸ばす
初日は痛みが出なくても10分程度の使用とし、慣れてきたら徐々に時間を伸ばしましょう。
痛みが出た場合は我慢せず、痛みの出ない使用時間にしてください。