筋膜リリース
筋膜リリースとは
筋膜の滑りを正常化させることを筋膜リリースといいます。
当店の筋膜リリースは、「IASTM」というステンレス製のツール【smart tools iastm®】を使用する「軟部組織モビライゼーション」です。
筋膜の滑走性が低下している部分を探し出してリリースする(解放する)ことに特化したツールです。

筋膜リリースの効果
血管神経が刺激されて血管が拡張し、ヒアルロン酸にも水分が供給されて本来の筋肉同士が滑りやすい状態になりますので、可動域の拡大・凝りや痛みの軽減・姿勢を整える効果が期待できます。
【首~肩】
・肩こり
・寝ちがえ(炎症期は不可)
【肩関節~手】
・肩回旋腱板(ローテーターカフ)炎
・40肩
【腰・背中】
・腰の捻挫(炎症期は不可)
・腰痛
・ぎっくり腰(ヘルニア/脊柱管狭窄症の憎悪を除く)(炎症期は不可)
・ぎっくり背中(炎症期は不可)
【下肢】
・肉離れ、捻挫のリハビリ(炎症期は不可)
目的は筋膜の滑走性を向上させ、可動域を正常に近づけること
筋肉を包んでいる「筋膜」の滑りが低下すると、皮膚・筋肉・靭帯・関節包などの柔軟性も低下してしまいます。
筋膜の滑走性を取り戻すには筋膜に水分を取り戻させ、潤滑液(ヒアルロン酸)をサラサラな元の状態に戻す必要があります。
ヒアルロン酸に水分が戻って滑走性が正常化すると、コラーゲン線維の高密度化が解消して筋膜の伸縮性・弾力性を取り戻すことができます。
筋膜の滑り”滑走”とは?
筋肉が活動する際にはヒアルロン酸が潤滑液となって皮膚と筋肉、筋肉同士がスムーズに滑り合っています。この状態を”滑走”といいます。

・滑走‥正常な状態です。ヒアルロン酸が潤滑液の役割を十分に果たしています。
・癒着‥筋膜同士の滑りが悪くなった状態です。ヒアルロン酸が凝集化しています。
・硬化‥筋膜が硬くなった状態です。伸縮性・弾性が減少し、可動域制限・運動痛などの症状が表れます。
滑走性の低下により動きの悪化や痛みが出る理由
使い過ぎ・運動不足・不良姿勢・ケガなどでヒアルロン酸が脱水状態になると、サラサラ→ドロドロ状態となり、乾きかけの接着剤のような働きをしてしまい筋膜同士の滑りが悪くなります。
痛みを感じるセンサー(ポリモーダル受容器)は筋膜に多く分布しているため、滑走不良による摩擦抵抗が痛みとして認識されます。
アメリカで生まれた専門器具【IASTM】
IASTM (Instrument Assistant Soft Tissue Mobilizationの略)とは、軟部組織リリースのために人間工学に基づきデザインされた、手術用具にも利用されているステンレス鋼製のツールです。(アメリカFDA承認/医療グレード304)
筋膜リリース注射との違い
同様の器具として、「グラストンテクニック」「スキンストレッチ」などが知られています。
器具で皮膚をこすって施術
皮膚との摩擦を軽減のため施術部分に摩擦軽減のためクリームを塗布し、IASTMでこするように施術します。
座位・立位・うつぶせ・仰向け・動かしながらなど、最適な体勢でおこないます。
一ヶ所につき数十秒~数分ですが、周囲の関係部位まで範囲を広げていきます。
可動域・運動痛を確認し終了です。
壊された軟部組織は炎症反応のため皮下で点状・斑状に出血し、赤いアザのようになります(通常、アザは数日で消失)。
炎症反応の部分は内出血のため血流が増加し血行が改善、ヒアルロン酸に水分が届けられて滑走性が正常化します。
壊れた軟部組織は、柔らかい正常な組織として再生します(リモデリング)。
ISTM施術後
このように皮下に点状・斑状の内出血が発生しますが、早ければ施術時間内、通常は数日以内に消失します。
禁忌(できない場合)
・裂傷(キズ)
・骨折
・静脈瘤
・腎機能障害
・血栓症
・妊娠中
・骨粗鬆症
・感染症
・発熱時
・炎症性関節症
※肌が敏感な方はご相談ください
海外ではメジャースポーツチームも使用
リハビリテーションの先進国である米国や欧米では、筋肉や筋膜、靭帯など軟部組織の治療の主流として、IASTMが2000年代半ばから利用されています。海外ではその有効性は広く認められており、カイロプラクター・アスレチックトレーナー・理学療法士・作業療法士によりMLB・NBA・日本のプロ野球・Jリーグなど多くのメジャースポーツで選手のケアに使用されています。

まとめ
・IASTMで皮膚をこすると皮下出血を起こす
・血流増加でヒアルロン酸の水分量も増加し、滑走性が正常化
・皮下出血斑は数日以内に消失
IASTM 資格認定証

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